小松小・木戸小 PTA合同特別号こまつときど ”突撃!隣のPTA 会長対談”





1 会長になったきっかけ
-何となくのATSU☆圧モード

広報部
まずは自己紹介をお願いします。

小松小PTA会長(写真右)
小松小学校PTA会長の船橋由賀梨です。子どもが5人いて、2番目の子が今年6年生という縁もあって2年目のPTA会長をしています。今日はよろしくお願いします!

木戸小PTA会長(写真左)
今年度の木戸小学校PTA会長をしています。梅田千尋です。「ちーら」って呼ばれています。小学校の頃からのあだ名です。バドミントンを中学の頃から、今も続けています。

小松小PTA会長
私は中学の同級生が部活を引退する頃に柔道に出会って。高校から本格的にやり始めて、大学も柔道を続けたくて千葉県の国際武道大学に行きました。「Boss」ってあだ名は高校の時のあだ名で。

広報部
「Boss」と「ちーら」。今も昔のあだ名で呼ばれるお二人が、会長になったきっかけは?

小松小PTA会長、以下Boss
ちーらは、ちょっと心づもりあった感じ?

木戸小PTA会長、以下ちーら
いや、そろそろしなあかんなって思って。

広報部
我が子が長く学校に通ってるとそろそろかな、というムードになりますか?

Boss
それが会長やったん?

ちーら
木戸小は地区ごとに輪番があって、ちょうど自分の地区が会長の番だったことや、自分の子ども3人が、6年・3年・1年となるから、っていうのもあったけど。やっぱりきっかけというと、「ちーらが会長なら一緒にやりたい」と言ってくれた人がいたからかな。で、やるなら気持ちよくいろんな保護者が参加できるようしたいと思って、本部役員で春から話し合い重ねています。

広報部
Boss会長はどうですか?

Boss
今年に至っては去年もさせてもらったっていうのもあって。私も立候補というわけではないんだけど、なかなかPTAに関わることも今までなかったので、いざやる時はしっかりとした役をやろうと思っていたので。


2 自分らしさに繋がる 
-コート寝そべり問題と食え食え給食

広報部
バドミントンと柔道と、ジャンルは全く違うけど、お二人のもう一つの共通点が「スポーツ」ですね。スポーツを通じて得られるものって、子どもたちにとっても大きいと感じますか?

Boss
うちはまず、子ども達のスポーツの選択肢を増やしてあげたいな。
その子その子によって合う・合わへん、向き・不向きはあるから、1番伸ばしてあげられる時期の子どもたちには色んな体験や、体を使った運動は楽しいんだという経験させてあげたい。その上で、柔道では「心技体」と言うんだけど、心が強い子、体力がある子、その子によって心技体のバロメーターは違いがあるけど、それをスポーツで養っていってほしい。でもこの辺だと、スポーツするといっても習い事にも限られているので、選択肢として「こんなスポーツがあるんだよ」って、学校の企画で教えてあげることができればと、各方面、学校外からも企画として考えて出してくれてはるんですよ。今年はコロナもあってまだ実現していない状況だけど、これから連携とっていけたらいいな。自分が小さい時に、もっとこんなことできてたらって思いもあるし、まだこれから可能性の塊やから、子どもたちは。まず体験させてあげたいな・・・

ちーら
そやな。何にヒットするかわからへんし。私が主催するバドミントンチームも、自信が持てるきっかけになったらな、という思いが強いんです。どちらかというと、子どもの居場所作りとして活動していて、子どもたち一人一人みていきたい。もちろんチームワークも大事なんやけど。例えば、今日の練習嫌だなってコートの中で寝そべってたりする子がいるんやけど、他のバドミントンチームだったら「じゃあもう帰りなさい」とか「やる気がないんやったらコートから出てください」って言われちゃうよね、それは確かに失礼ですから。でもうちは、「この子なんかあったんかな?」って、朝から学校で過ごしてここへ来るまでの一日の流れも含めて、いろんな気持ちがある中で見ていきたい。その上でやる気スイッチを上手に押せるのがやっぱりコーチングだし、その子の、「頑張ろう、やりたいな」っていう気持ちを大事にしていて・・・て感じかな。

Boss
気持ちを大事にしてもらえる経験って、心に残るよね。私は、小さい頃スカート履くのが嫌な子で、先生からもっと女の子らしくしなさいとか、さらに、女の子やから給食食べるのをもう少し控えなさいとか、そういうことを言われた記憶がすごく残ってて。だからそういう価値観を押し付ける先生をすごく嫌いだったし。でも、6年生で受け持ってくれた担任の先生が「ゆかりはゆかりのままでいいんやよ」って「食え食え給食」って「男の子とドッジボールせぇ」って、そのままを受け入れてくれて。彦根出身なので、子どもの頃の思い出として、フローティングもそのほかの宿泊研修とか、そういう自然を絡めた大きな行事ももちろん思い出には残ってるんだけど、何より印象に残っているのは、日々の学校生活の中で自分を認めてもらえた思い出で、それが今の自分らしさに繋がるところ。


3 今まで続いてきたこと -そこに琵琶湖がある限り

広報部
いろんな体験や出会いがあれば、子どもたちも経験の幅を広げられると思います。小松小は大津市で唯一遠泳大会(※1)が残っている小学校で、あの行事も大きい体験になると思いますが。
※1 遠泳大会 〈小松小〉
1977年から40年以上続く小松小学校の伝統行事。近江舞子水泳場で、学年毎にゴールが設定され、5・6年生は1㎞に挑戦。保護者、地域の方々やびわこ成蹊スポーツ大学の学生ボランティアが見守る中、ゴールを目指して力いっぱい泳ぎます。身近にある美しい琵琶湖八景の一つ「涼風・雄松崎の白汀」で、それぞれの目標に向かって泳ぎ達成感を手にする子ども達の姿。2020年よりコロナ禍で中止、復活が望まれる。

Boss
遠泳大会なぁ、コロナのせいなのかなぁ?今年もできず。学校はやるって言ってくれてるけど、そこは保護者が学校任せにするんじゃなくて、遠泳大会を無くさない為には保護者も頑張らないと。そんな思いで早くからあちこち掛け合ってみたけど、今年は叶わずで。PTA役員でそれを回すのが難しいなら、遠泳大会委員を作ってもいいかなとうちは思う。人員もいるやろうし、PTAと学校だけではできない行事なので、地域の方やお巡りさんの協力あってこその行事やし、それだけの価値がある。上の子の時にすごいいい経験させてもらって、うちも心動かされたから、絶対やらせてあげたい。そういう行事が減ってきてるし、小松の良さが無くなってきてるから、やっぱり小松小の良さは遺しときたいし、子どもに体験・経験させてあげたいっていうのはある。

広報部
子ども達の体験、経験の場としても、この地域の小学校の特色としても遺していきたい行事ですよね。たくさんの経験が積み上がって、今の自分に繋がっているというのは大人になってやっとわかることだけど、行事自体がなくなってしまうと「子どもの頃、琵琶湖で遠泳大会やったなあ!」って、楽しかったにしろ嫌だったにしろ、いつか思い出として振り返ることもできなくなるし・・・


4 みんな気が重い?PTAというハードル 
-ハードルは跳んでもくぐっても良し

ちーら
私はね、めっちゃ小さい学校に通っててん。ここより小さい学校。クラスも18人とかやったから、ほんまに男子も女子も学校終わってからそのまま運動場でみんなで遊んでるような。そして6年生になると、学校でキャンプファイヤーして体育館でみんなで寝るという行事があった!だからそれがしたい!すごくいい思い出やった。楽しかってん。

全員
それは楽しそう!!!

ちーら
面白かったよ!体育館で絶対みんな真ん中で寝えへんねん。みんな端っこ!カレーとかもしょっちゅう作ってくれてはったなー。先生もすごい良い先生のイメージしかなくて絶対遊ぶときは一緒に遊んでくれはったし。

Boss
先生もおおらかな感じするなあ!児童数が少ないっていうものあるやろうけど、地域柄なんかな?

ちーら
何年か前までは木戸にも、6年生のイベントで夏休みに学校でカレー作って、肝試しする行事(※2)があって、あれは楽しかったし、またやりたい!今年は「河童のいっちゃん」(※3)を呼ぶイベントと、TA→Transactional Analysis「交流分析」(※4) というのを企画しているけど、他にもいろんな楽しいことをしてあげたいという気持ちがあります!でも、そういった活動には保護者さんの理解と協力が必要で、それを完全ボランティアでやっていきたいと思ってる。ノルマや他薦で嫌々ながらも役員やってみてよかったという声もあるけど、家庭や仕事の状況も人それぞれだし、どうしても精神的にしんどい人もいる。やっぱりPTAはボランティア活動だし、そこは子ども達のために、と思って手を挙げて来て欲しいと思ってます。例えば一年間の決まった役員ではなくても、一つ一つの企画ごとにボランティア募るとか、なんとかハードルを下げることも考えていて・・・。「こんな企画やります、お手伝い頼みます!」「はい、手伝うよ!」っていうシステムが作れたらと。
※2 カレー・肝試し 〈木戸小〉
木戸小学校夏の風物詩!6年生の肝試し!親子で盛り上がるPTAの催し。(2019年よりコロナ禍で中止)みんなで作ったカレーを食べてほっこりしたところから全ては始まる。(2018年はドッジボール)工夫を凝らしたお化けに扮装した保護者が校内で本気で子どもたちをびびらす企画。

※3 河童のいっちゃん 〈木戸小〉
河童のような風貌で全国・世界各地を、旅回りで不思議な演舞や獅子舞などを披露して回る老門一郎(おいかどいちろう)さん。そんな全国を旅する“河童のいっちゃん”が木戸小学校に!!舞って!跳ねて!火を吹いて、さわるものには魂が宿る!(子どもたちは踊り続け、大人は子どもの頃の懐かしさを感じました!)大人も子どもも河童の虜になった1日でした!

※4 TA研修 〈木戸小〉
ミーティングプロモーターデレッシ代表の寺田博之さん(てらちゃん)による交流分析。「Teaching Assistant」の略でフロイトの流れをくむエリック・バーンによって開発された臨床心理学の基本的理論のこと。自分とAさん、自分とBさん、そして自分と自分。人と関わるときの自分のクセを知りましょう。自分や相手のことを知ることで、より深い関係を作るきっかけになりました。楽しいアドバイスも満載!

広報部
本当の意味での立候補ですね。自主性を持って自分から参加してほしいというのは、バドミントンチームでも大事にしてるところと同じですね。

ちーら
そうそう、でも、堅苦しく考えるのではなく、大人も子どもも一緒に遊びましょうよ、という気持ちでいます。あの・・・、別に今までのやり方があかんというてるわけではなくて、「今まで〇〇して来たから〇〇せなあかん」ではなくて、「子どものために〇〇していきたい」に変えていきたいと思って。

広報部
役員協力も、期間も短くて企画も選べるなら、都合がつく人も増えるかもしれないし、気軽に一緒にやってみようかなと広がるといいですね。

Boss
コロナ前に小松小でやった「逃走中」(※5)も、有志の保護者がハンターに扮して子どもを捕まえるものだったけど、役員外から当日のみ参加で有志保護者の方がたくさんきてくれて盛り上がったで。
※5 逃走中 〈小松小〉
フジテレビ系列の人気番組『run for money 逃走中』を模して、小松小の子ども達による運営委員会の人気企画として平成の終わる頃より、行われてきた「逃走中」。追いかけるハンターは、運営委員会の子ども達や先生から、令和元年には保護者も参戦し、本気で逃げる子ども達と本気で捕まえようとする大人達の運動場で繰り広げられる頭脳と体力の闘い。コロナ禍で今年度は中止。

ちーら
実際、手を挙げてくれる人がいなければ人手がなくて何もやれませんよ、ということでもあるので。そこは誰かがやってくれたらいいわで引いてしまうのではなくて、自分事として捉えてぐっと参加して来てもらいたいところです!・・・って、それをどう広めたらいいのか考えていて!

広報部
小松はPTAホームページ(※6)やメルマガを使って発信するようにしていますが、広く知ってもらう工夫が必要かもしれないですね。
※6 PTAウェブサイト 〈小松小〉
令和元年、よりオープンで分かりやすいPTAを目指してスタート。PTAの仕組み・活動報告や広報紙との連携、学校行事の写真公開等により、PTAや学校と家庭を繋ぐ情報媒体の一つ。PTAからのカレー注意報やお知らせ等のメールマガジン配信とも連動。

ちーら
周知が大事よね。校長先生の温かいサポートや理解もあるし!この対談も「そんなおもしろいこと思いついてくれはるの、ほんま嬉しいな」って言ってくれてはるから。

広報部
今回はお2人のおかげで対談の機会を作れたけど、また子ども同士の関わる機会もPTAで作れたらいいですね。

全員
ほんまやな。幼稚園保育園では一緒に遊んでたわけやし。


5 最後に 
-延長戦?!思いやりと楽しさを添えて

広報部
最後に、座右の銘をお願いします!

Boss
『遠回りや回り道は自分らしく生きる道』難しいことも諦めたくないねんな。諦めたら終わりやん。
もうちょっと私はあがきます!・・・やないけど、納得してないことに関してはこれからも動きます!保護者代表というか、PTA会長兼保護者の一代表やから。

ちーら
私は・・・座右の銘って考えたことないんやけど、楽しくないと!!といつも思ってます。人生一度っきり、とにかく楽しいことをみんなでしたい!

Boss
私は最後までジタバタします。往生際が悪いっていうんやけど。でも、そこってさ、やっぱりコロナで何もできひんとかさ、子どもたちも諦めから入りがちやけど、そうは思って欲しくないねん。それはよくないと思うねん、何でもそう。この歳から諦めてたらどうすんの?みたいな。これから何でもできるねんでって思いがあるから。そのいいお手本やないけど、お手本にもならんけど、子どもらには知ってもらいたいし、知らせてあげたいって思う。

ちーら
そやなー!!一緒です、諦めたくない!
諦めたくないというか、自分の気持ちをしっかり伝えていきたい。そして楽しくやりたい、思いやりをもって。PTAって聞いただけで、構えちゃう人も多いけど、そこを柔らかくしていけたらと、うちはもうPTAって名前から変えよっかって話してるくらい。引き継ぎも飲み会にしようっていうてるねん!



広報部
ありがとうございました!



まとめ

対談が進むにつれ、それぞれのPTAで抱える問題点や解決方法のアイデア、小松小と木戸小のPTAで協力して子ども同士の交流をもてないか、などなど・・・いろんなテーマで話が深まりました。それぞれ価値観は違っても、すべての子どもたちにより良い学校生活を送って欲しいという気持ちは保護者も先生も地域の方々も共通するところだと思います。
この対談をきっかけに、お隣り同士垣根を越えて、子どもを真ん中にした交流が増えるといいですね。
琵琶湖に寄り添う私たちの地域に、にぎやかな声や笑顔が広がりますように!

広報 こまつときど 2023年3月発行
2023年3月発行
発行元/小松小学校PTA広報部・木戸小学校PTA広報部
編集協力/やのさちこ   制作/YOSHIDAKE

お隣さんだけど、それぞれの伝統や校風がある両校。
いろんな思いを胸に、今年度、子ども達のために動き続けた二人のPTA会長の紡ぐ言葉は、皆様に届きましたでしょうか。
これからお隣さんコミュニティの積極的な関わり合いや対話が広がり、子ども達の笑顔の花がたくさん咲き繋がることを願っています。
そして、本号制作にあたり、ご尽力いただきました皆様に心より御礼申し上げます。


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