こまつばらvol.99 小松小OB黒川琉伊くんインタビューWEB完全版

4年ぶりに開催が予定されている小松小学校の伝統行事「遠泳大会」
今年初めて経験する児童や保護者の皆さんの中にも今からちょっとドキドキしている方がいらっしゃるはず!
そこで広報紙『こまつばらvol.99』では少しでも楽しみやワクワクが増えるきっかけになればと、大会会場となる“琵琶湖”に詳しい小松小OBの黒川琉伊くんにお話を伺いました。
こちらは紙面で掲載しきれなかった琉伊くんへのインタビュー全文です。
琵琶湖の風景を思い浮かべながら是非ご覧ください♪

広報部
今日はお忙しいところ取材に協力いただき有難うございます。
コロナ禍が明けて今年からいよいよ小松小学校恒例行事、遠泳大会が開催される予定です。
それで琵琶湖と言えばやはり「琉伊くん」に話を聞かなければ!という声があがりまして・・・

琉伊くん
いえいえ、なんでも聞いてください(笑)

広報部
それでは早速ですが、ド直球で・・・
小松小学校時代を振り返って遠泳大会の思い出があれば教えてください。

琉伊くん
5年生で小松小学校に転入して初めて遠泳大会を知って驚きました。
その年の大会は、台風一過の黒々とした状態の琵琶湖で行われたので、完泳したのは高学年クラスでも半分以下だったと記憶しています。
大会前の夏休みは毎日のように泳いで潜って魚採りをしていました。
その成果もあって完泳でき、「あの転校生は何者?!」という噂がたったと聞いています。

広報部
琉伊くんは小学生の時には泳ぎが得意だったんですね。
なんというか・・・イメージ通りです!
泳ぐのはもともと好きだったのですか?

琉伊くん
幼稚園から体操教室とスイミングに通っていました。好きというより習い事として。
琵琶湖や川で泳ぐことができるスキルは今とても役に立っていて、生き物を追いかけながらの水泳は大好きです。

広報部
生き物を追いかけながら・・・とのことですが、
琵琶湖の浅瀬で見つけやすい生き物がいたら教えてください。
たとえば私も含めてあんまり泳ぎが得意じゃなくても見つけられそうな・・・

琉伊くん
小鮎、ハス、オイカワ、ヨシノボリ、ヌマチチブ、テナガエビ、ニゴイ、イサザなどです。

広報部
浅い所でもたくさんの生き物が見られるんですね?!
琵琶湖ってなんとなく生き物の種類が少ない印象がありました。
中でも一番好きな生き物は何ですか?

琉伊くん
ハスです。

広報部
ハス・・・
ちょっとピンと来ないのですが、どんな魚なんですか?

琉伊くん
コイ科の中型肉食魚で、琵琶湖で泳ぎが最速と言われます。

広報部
コイで肉食で最速・・・ですか。
スミマセン。まだちょっと想像できないです・・・

琉伊くん
コイ科の仲間は一般的に歯がなく雑食で喉の奥にある咽頭歯という器官ですり潰して吸収するのですが、ハスは琵琶湖で小鮎を食べるために口の形そのものをへの字型に進化させ肉食になりました。

広報部
なるほど、琵琶湖の環境に適応して進化してきたんですね。

琉伊くん
フォルムもかっこよくて、婚姻色の夏のオスは虹色や金色に光り輝く美しさが何とも言えないんですよ。

広報部
金色に?!それはぜひ見てみたいですね。

琉伊くん
それだけじゃありません。
釣りの対象としても楽しくて、食べれば味も美味しい最高の魚なんです。

広報部
食べても美味しいというのが興味をそそられます。
しかも泳ぐのが琵琶湖最速とは!
泳ぎといえば今年の遠泳大会をひかえて児童の中には琵琶湖で泳ぐことに苦手意識を感じている子もいると思うのですが・・・
最後にそんな皆さんにメッセージをいただけると嬉しいです。

琉伊くん
僕はスイミングスクールのプールも学校の水泳の授業もとても役に立ったと思っています。
それがあったから海や川や琵琶湖で魚を見るために泳いだり潜ったりできる。
でも得意じゃないこともあります。
英語と数学に関しては、いくら生き物の研究に役に立つからと言われても苦手意識があって気乗りしません(笑)

水泳と同じかどうかはわかりませんが・・・
たとえ泳ぐことが得意でなくても、無理をして嫌いになるよりはマイペースを意識して一歩ずつのほうが僕はいいと思います。

広報部
無理して嫌いになるよりはマイペースで。
確かにそうですね、児童のみなさんに伝わると嬉しいですね。
どうも有難うございました!

黒川君

黒川琉伊(くろかわ るい)くん
令和2年小松小学校卒業生。
2歳から琵琶湖に通い続け10歳のときラムサールびわっこ大使に就任し世界湖沼会議に出席。
その後も海と日本プロジェクト「海のキッズサポーター」などを経て各種メディアで琵琶湖の研究や紹介を続けています。
絵本「はじめてのびわこの魚」を執筆。


泳ぎが得意な人、そうでない人。 得意、不得意は人それぞれ!
遠泳大会では学校の先生による進行のもと、保護者や地域の方々、びわこ成蹊スポーツ大学の学生ボランティアの方々が見守るなか、参加児童たちがそれぞれの目標に向かって泳ぎます!