スクールカウンセラーだより・10月

スクールカウンセラーだよりの紹介

子どもの感情をどう育てるか③ ~ネガティブな感情との向き合い方~

怒りや悲しみなどのコントロールしにくいネガティブな感情とはどう向き合っていけばよいか。
6月と9月のお便りでもお伝えしたように、まずは子どもの身体の中に流れるエネルギーを私たちが感じ取り、子どもの気持になって、「悲しいね」「イライラするね」「怒りたくなるよね」と言葉にしていくことも大切ですが、もう一つ重要なポイントがあります。

それは、言葉掛けをしながらも、大人自身は怒っている訳ではなく、落ち着いている状態で、興奮して真っ赤になって足をばたつかせている子どもを、大人の落ち着いた身体的状況に巻き込んで、子どもを落ち着かせるということです。赤ちゃんを泣きやませる時に母親が抱っこしてやるのと同じ要領ですね。

なぜこれが大切かと言うと、子どものネガティブな感情が身体を流れても、大人の落ち着いた態度を傍に感じることによって、基本的な安心感は脅かされずにすみます。どんなにネガティブな感情が生じても、絶対に大丈夫だという安心感を繰り返し体験することで、ネガティブな感情も安全に抱えられる大人になっていくことが出来るのです。

とはいえ、私たち大人も、子どもの感情に巻き込まれ、不安になるのは当然です。
ですからその感情を否定するのではなく、お子さんに話をしている時のように「不安なんだね」「イライラしているんだね」とご自身に語りかけてあげて下さい。
自分も不安に感じたなということを自覚できれば、少なくともお子さんが今ネガティブな感情を抱えきれない気持を共感してあげることが出来ます。

そして大人がその不安を抱えられないと感じたら、第三者に相談して下さい。大人は子どもに何かあれば相談するように言いますが、相談するにも大きな勇気が必要です。だからこそ、大人が見本を示して人に相談することも必要です。お一人で、もしくはご家族で抱え込まず、気になることがあればいつでもご相談頂けたらと思っております。

10月の教育相談は
10月3日木曜 13時~17時
10月23日水曜 9時~14時 です。

ご相談の際は、学校までご予約のお電話をお願い致します。