校長先生×PTA会長対談!2020

2020年 対談テーマ 「今大切なこと」
親として日々疑問に思うこと、自信を無くすことがあったりしませんか?
そんな私たち親に向けて子どもと向き合う上で大切なことについてお2人があたたかく、そして熱く語ってくださいました。

(1)『不思議なつながり』

対談2020-01

広報部:簡単な自己紹介をお願いします

●校長先生(以下校長):
校長の西松です。これまで大津市内の小中学校や滋賀大学に勤務しており、今回ご縁があって校長としてこの学校に寄せていただきました。

■PTA会長(以下会長):
今年度の PTA 会長の大野です。僕は京都の出身ですが、子どもが生まれたのを機に、自然がいっぱいある環境で子育てしたいと思い、近江舞子にやってきました。

●校長:
わたしも京都に住んでいました。小学生のころは犬を飼っていたので、犬の散歩で稲荷山(※伏見稲荷のところ)を走り回っていました。

■会長:
僕も滋賀に来る前に、結婚して最初に住んだところが伏見稲荷でした。
実は対談の前に少し校長先生とお話をした時におもしろいことがわかりました。2人とも同じ小学校の出身だったんです!本当にびっくりです!!

(2)『小松小学校と子どもの印象』

対談2020-02

広報部:小松小学校の印象や子どもたちの印象などお聞かせいただけますか?

●校長:
そうですね。素直な子どもさんが多いことと、子どもの欠席が少ないのがいいなぁと思いました。週に何回か全員出席の日があるんですよ。

PTAの役員さんも明るいし、よく学校にも来てくださるので、活気のある学校だなという感じがしています。また、保護者同士のネットワークが強いのも小松小の良さかなと感じています。

■会長:
小松小の子にとっていいなぁ、強みだなと思うことはやはり自然が多い事ですね。公園はあるし山はあるし、琵琶湖はあるし。
新型コロナウィルスの影響で休校中の期間は在宅勤務だったので、琵琶湖のあたりをよくランニングしていましたが近所のお母さんとお子さんが散歩していたりして!

(3)『趣味』

対談2020-03

■会長:
僕は、走ることですね。最近では、琵琶湖を1周しました。琵琶湖は、1周が約200キロくらいですけど、36時間かけて走りました。

走っている間に「出会い」というのもあったりして。スイカをもらったり、どこから来たのか聞いてきたおじいちゃんが、「ここに食べ物用意するから、好きなだけ食べろよ」って言ってくれたり。そんな風に、色々な人に助けてもらってなんとか1周しました。

●校長:
私は本を買うことですね。よく本屋さんにはいきます。「街道をゆく」という司馬遼太郎のシリーズの第1作目を読みました。小松のことも描かれているんですよ。

※【街道をゆく1】

司馬遼太郎 街道をゆく1

引用元:司馬遼太郎『街道をゆく1』

■会長:
僕も司馬遼太郎は好きです。そういえば、職員室に貸し出しの本があると聞きましたが。

●校長:
はい。先生たちに読んでもらいたい本を並べています。本を読むと新しい世界が広っていくんですよね。
先生たちには、常に新しいことを勉強していこうという気持ちを持っていてほしいので、その環境だけは作っておきたいのです。

子ども達にも本は読んで欲しいですね。小松小学校は自然環境もよいのですが、やはり本を見て初めて知る世界もあると思うので。
それが将来の仕事に繋がっていくかもしれないし自分の生き方に繋がっていくかもしれないので、そういうものを感じ取って進んでいくことを大切にしてほしいです。

(4)『想像力を育む』

対談2020-04

広報部: どうすれば子ども達にも本を読んでもらえますか?

●校長:
まずは親が読んでいる姿を見せる事が大事だと思います。アウトドアが好きな家庭では子どももどんどんアウトドアに興味を持っていくように。
子ども達に色んな世界があることを知らせてあげることが大事なことかなと。

色んな世界といえば走ったり、山を登ったり、そういう「直接的な体験」も減ってきているのかもしれませんね。

■会長:
特に外遊びはすごく重要だと思います。子どもって複数集まったら複数の頭を使って遊ぶので大人が特に道具を与えなくてもそこら辺の木や草や花を摘んだりして、その場にあるものを遊びにできるんです。

そういう想像力を使って遊ぶ時間がとても大切ですよね。読書は活字と挿絵だけで文字を読んで自分の頭の中に一度入れて咀嚼して挿絵と組み合わせたりとかして想像するっていうすごく大事な時間です。

それが映像のメディアだと想像じゃなくて映像として見せて答えをすぐに提示してくれるので考えることや想像することをしなくなるのではと親としては少し心配しています。

広報部:我が子は活字がとても苦手なのですが・・・

●校長:
想像ができれば、文字がスタートじゃなくても、映像でもいいと思います。
新しい世界を知るとか、行ったことのないところをみてそこに行ってみたいとか、知って発見してまた次の自分の道に繋がってくるような体験を一人一人の特性に応じて得られることが大切ですね。

でも決まりきったものを見るのではなく色々発見できるようなものとか、見たものからその周辺はどうなっているのかを想像できればよいと思います。

(5)『子育てを楽しむ』

対談2020-05

●校長:
さらに、子ども同士が群れてその中でいざこざが起こるとき、「相手がどのように思っているかなぁ」とか、「どういう風にまとめていったらいいのかな」といった『コミュニケーション能力』をつけたいですね。
知識だけではないこのような力がこれから一層大事だと思います。

お父さんやお母さんも子ども達にトラブルやいざこざがあった時に、子どもの経験になると嬉しく思うのか、大変だと思うのかでまた全然違いますよね。
もう少しぐっと引いて、「こんなトラブルあったんやな」、「こんな擦り傷があったんやな」など、そういうところを楽しんで子育てしてもらえるといいかなと思うんです。

柔軟でしなやかさがある子ども時代に色んな経験が出来ることの大切さを考えていただくと、子育てが豊かなものになるのではと思います。

(6)『座右の銘』

対談2020-06

■会長:
『狭き門より入れ』
成功する道は小さい門なんです。
みんな広い入りやすい門から入りがちなんですが、狭いところから入ろうとする人は少ないので当たる確率も多いのと、人が得られない困難が得られるので結果成功に繋がるのかなと思ってます。

●校長:
『志あるところに道あり』
夢や志を持っていたら、知らず知らずのうちにそこに近づき、念じていたらそこに繋がることが大事だと思います。

子ども達には狭い所で持つ夢ではなく、グローバルな中でこんなことがあるということをいっぱい知ってもらって夢や志を見つけていってほしいですね。

さらに小学校という場所がそんな何かを見つけていけるきっかけを作ってあげられる所になれればいいなと思います。

(7)『最後に・・・』

対談2020-07

■会長:
今回役員さんを選ぶにあたって立候補という形を取らせてもらいましたが、51 人立候補があったんです。
実際やろうと思ってくれた方がたくさんおられてすごく僕は嬉しかったんですね。

なんでもそうなんですけど、やらないまま過ごしていくよりかは、何かチャレンジして飛び込んでもらった方がその人にとってプラスになると思うんです。
今年は頼りになる保護者さんばかりだと思っていますのでこれからもご協力お願いします。

●校長:
私は今年度の PTA の方とお話をさせてもらう中で、それぞれ色々な思いがあるのを聞かせていただいたり、4月からは会長さんとお話する機会が多くて、会えば会うほど色んな話が広がっていきました。

教員と保護者の仲が良いというのは子ども達も安心できることだと思うんです。教員と保護者が連携することが大切だと思います。今後ともよろしくお願いします。

対談2020-08

【広報部より】
御二人の人柄にふれ、親として人として共感できる部分や参考になることなど内容の濃いあたたかい対談に心が満たされた広報部一同。
対談を快く引き受けて下さった御二人に感謝致します。ありがとうございました!